【3月11日 AFP】ロシア下院は10日、一連の憲法改正案を承認し、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が現在の任期の満了する2024年以降も権力の座にとどまる道が開かれた。

 プーチン氏は下院での演説で、大統領職を「リセット」することで、自身の現在の任期満了後も続投が可能となるとの見解を電撃表明。「このような改正が(憲法に)反しないとの判断を憲法裁判所が下す場合、(中略)これが可能だ」と述べた。

 プーチン氏の演説に先立ち、同氏が1月に発表した一連の憲法改正案が下院に提出された。この中にこれまでの大統領任期の無効化を可能とする改正案が含まれていた。この改正案は、旧ソ連時代に活躍した女性初の宇宙飛行士、ワレンチナ・テレシコワ(Valentina Tereshkova)議員が提出したもの。

 同改正案が認められれば、現在の6年の任期満了後もプーチン氏の続投が可能となり、2000年に初めて大統領に選ばれたプーチン氏が2036年まで大統領職にとどまる可能性も出てくる。

 一方、大統領任期を2期までとする制限撤廃の要請について、プーチン氏はこれを拒否した。

 同改正案は第2読会(3段階審議の2番目)での採決で賛成382、棄権44、反対0で可決された。同案は11日に最終となる第3読会で審議され、上院の承認を経る見通し。憲法改正の是非を問う国民投票は4月22日に行われる。(c)AFP/Michael Mainville and Maria Antonova