【3月4日 AFP】自転車ロードレースのチームイネオス(Team Ineos)は3日、スポーツディレクター(SD)を務めていたニコラ・ポルタル(Nicolas Portal)氏がアンドラの自宅で急死したと発表した。40歳だった。

 自転車ロードレース界で高い人気を誇り、親しみやすい性格で知られたポルタル氏は現役時代、プロデビューを飾ったアージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)で4年を過ごした後、モビスター・チーム(Movistar Team)の前身であるケースデパーニュ(Caisse d'Epargne)で3シーズンを送った。

 ツール・ド・フランス(Tour de France)に6度出場したフランス人のポルタル氏はその後、イネオスの前身であるチームスカイ(Team Sky)に移籍するも、不整脈が見つかったため2010年に現役を引退した。

 そのままスカイに残って2013年にSDに就任すると、クリス・フルーム(Chris Froome、英国)のツール初制覇に貢献し、亡くなるまで同職に就いていた。 

 イネオスは発表文の中で「本日午後、非常に愛されたチームメートで同僚、友人でもあるニコ・ポルタルがアンドラの自宅で急死したことを非常に悲しく思う」と記した。

「このつらい知らせを聞き、全員が悲しみに打ちひしがれている。皆さんには、困難な時期を迎えているご遺族のプライバシーを尊重してほしい」

「ニコよ、安らかに眠れ。あなたの魂はこれからもチームのレースと共にあり、われわれの心に永遠に残り続ける」

 4度のツール優勝を誇るイネオスのフルームは遺族に向け、「ニコの奥さんとお子さんにお悔やみを申し上げる。彼はこれ以上ないほど親切で、最高に幸せな男だった。そして毎日を精いっぱい生きていた」と追悼の言葉を送った。(c)AFP