【2月10日 AFP】アフリカ連合(AU)は9日開幕した首脳会議で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が先月公表した中東和平案について、違法だと強く非難するとともに「パレスチナの大義」への連携を表明した。

 AUのムーサ・ファキ・マハマト(Moussa Faki Mahamat)委員長は、米和平案が「国連(UN)やAUの複数の決議を何重にも違反している」と指摘。国際的な協議を経ずに立案されたものであり、「パレスチナ人の権利を踏みにじった」と非難すると、エチオピアの首都アディスアベバにあるAU本部の本会議場に集まった加盟国首脳らから拍手が起きた。

 同日、モロッコの首都ラバトでは米和平案に抗議する大規模デモが行われ、政治家や労働組合などを含む数千人が通りを埋め尽くした。

 パレスチナの旗を手に、「パレスチナよ永遠なれ」と叫びながら市内を行進した人々は、米国を「平和の敵」と非難。「パレスチナは売り物ではない」とシュプレヒコールを上げ、米国製品のボイコットを呼び掛けた。(c)AFP