【2月3日 AFP】第54回スーパーボウル(Super Bowl LIV)が2日、米フロリダ州マイアミ(Miami)のハードロック・スタジアム(Hard Rock Stadium)で行われ、カンザスシティ・チーフス(Kansas City Chiefs)が31-20でサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)に勝利し、50年ぶりのNFL王者に輝いた。

 チーフスはQBパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes)に序盤ミスが出て、第4クオーターまでは10-20とリードを許していたが、そこからマホームズの働きもあって見事に逆転に成功し、接戦を制した。チーフスのスーパーボウル制覇は、ミネソタ・バイキングス(Minnesota Vikings)に勝利した1970年以来、50年ぶりとなる。

 3試合連続の逆転にチームを導き、またしても勝利の立役者となったマホームズは、フロリダの夜空に紙吹雪が舞う中で「僕らは信じる気持ちを失わなかった。チーム全員で、誰一人頭を下げることなく、最後には勝利への道筋を見つけ出した」とコメントした。

 第3クオーターまでのマホームズは本調子ではないように見え、相手ディフェンスの強烈な圧力にさらされて2回のインターセプトを喫していた。しかし最終クオーターになると、今度は重圧が増す中でフォーティナイナーズのQBジミー・ガロポロ(Jimmy Garoppolo)の堅実なボールタッチにほころびが生じ、オフェンスが沈黙した。

 その中でチーフスは、マホームズを中心に2回の長いドライブを成功させ、残り2分44秒で24-20と逆転。その後のドライブではフォーティナイナーズにも試合を決めるチャンスがあったが、土壇場でガロポロへプレッシャーをかけることに成功し始めていたチーフスは、相手のフォースダウン、残り10ヤードの攻撃でQBサックに成功し、攻撃権を奪い返した。

 そしてその2プレー後、左サイドのスペースへ抜け出したダミアン・ウィリアムズ(Damien Williams)がそのままエンドゾーンまで駆け抜けてタッチダウンを決め、31-20として勝負を決定づけた。

 マホームズはパス42本中26本成功で286ヤードを獲得し、2タッチダウンパスを決めた。試合序盤にはランによるタッチダウンも決めたマホームズは「相手のディフェンスは素晴らしかった」「僕らは十分なレベルのプレーができていなかった。ああいう守備をしていては成功をつかむことはできない」と話した。

 一方、6回目のスーパーボウル制覇を目指していたフォーティナイナーズは、第3クオーターまではほぼ完璧に試合を運び、守ってはマホームズを見事に封じ込め、オフェンスも自信を持ってボールを動かして主導権を握っていただけに、非常に悔しい敗戦となった。(c)AFP