【1月23日 CNS】新型コロナウイルスの感染拡大につれ、マスクが飛ぶように売れている。店によってはこの機に乗じて価格を上げるところも少なくない。「淘宝(タオバオ、Taobao)」「京東(JD.com)」「餓了麼(Ele.me)」などのネット通販プラットフォームは相次いで通知を出し、店舗の便乗値上げを禁止した。

【編集部おすすめ】日本と豪州がマスク100万枚超を寄付、新型ウイルス感染拡大

 中国国家衛生健康委の責任者は、記者会見の席上「必ずマスクをするように」と発言を繰り返している。「できる限り人が集まる場所には行かず、室内では一定の時間ごとに換気をするように」という。

■マスクが飛ぶように売れ、ネット通販各社は「便乗値上げ」を禁止

 マスクの重要性が繰り返し強調される中、この機に乗じ値上げをする店が現れ、品切れとなっている店も少なくない。メディアが武漢(Wuhan)、広州(Guangzhou)、上海などで現地取材を行った結果、多くの地域の薬局、コンビニなどで、この数日でマスクが品切れとなっており、在庫を補充しても即売り切れる状況だという。

 実店舗のほか、プラットフォーム上の店舗でも値上げが相次ぐ。経済日報(Economic Daily)の報道によると、安全保護用品の公式旗艦店ではすでにマスクの在庫はなくなり、自営の店舗でもこの3日間でもともと158元(約2500円)から398元(約6300円)まで値上がりし、1日のうちに元の4倍まで跳ね上がっているところもあるという。

 マスク値上げの状況に対し「淘宝」「京東」「餓了麼」などの大手ネット通販各社は、相次いでプラットフォーム上の店舗がマスクの値上げをすることを禁止している。

 配達プラットフォームの「餓了麼」は21日夜、微博(ウェイボー、Weibo)の公式サイトで、感染が進む深刻な状況で医療用マスクを値上げすることに断固として反対であること、そして市場指導価格に基づき店舗の売価を検査し積極的に介入する姿勢を明確にした。

■各地の管理監督部門がマスクの便乗値上げを監視

 ネット通販のプラットフォームのほか、各地の政府監督部門も感染対策関連用品の売価について監督・検査を始めた。経営者の買い占めや売り惜しみ、便乗値上げなど市場秩序を乱す行為に対し、法に基づき厳しく処分するとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News