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【1月21日 AFP】英国のヘンリー王子(Prince Harry)は20日、ロンドンを訪問中のアフリカ諸国の指導者らと会談した。王族の称号を返上した後もアフリカでの支援活動を積極的に続ける姿勢を示したものとみられる。また、英メディアによるとヘンリー王子は会談後の夕食会には参加せず、妻メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)と長男のアーチー(Archie)ちゃんが滞在するカナダへ向けて英国をたった。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)は「ヘンリー王子は20日、最後の公務を終えてカナダに向け出発したとみられる」と報道。大衆紙サン(Sun)も、ヘンリー王子がロンドンのヒースロー空港(Heathrow Airport)で午後5時30分発のバンクーバー(Vancouver)行きに搭乗し、21日には自宅を構える予定のカナダでメーガン妃とアーチーちゃんと合流する予定だと報じた。

 さらにデーリー・テレグラフは、「バッキンガム宮殿(Buckingham Palace、英王室)がヘンリー王子夫妻とのすべての公的な関係を断つと発表したわずか2日後に、ヘンリー王子がカナダにたったことは象徴的な出来事だ」と伝えている。

 ヘンリー王子は19日夜、公務を続けることを希望していたが、公金を受け取ることなく自立した生活を送るために独自に収入を得ていくには、公務から引退することを受け入れる以外に「選択肢がなかった」と述べた。

 ロンドンで開催された英国アフリカ投資サミット(UK-Africa Investment Summit)に出席したヘンリー王子は、楽しそうな様子でマラウイとモザンビークの大統領、およびモロッコの首相と会った。またサミットを主催したボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相とも、20分ほど非公開の会談を行った。

 ヘンリー王子はアフリカに親近感を抱いており、今後も支援していく予定の複数の慈善団体はアフリカ大陸と関連している。ヘンリー王子の補佐役は、アフリカの人々、文化、自然がヘンリー王子に日々、創造性と意欲を与えていると述べた。

 英政府の要請で出席した20日のサミットは、ヘンリー王子の公務の最後の機会の一つとみられる。

 映像は英国アフリカ投資サミットでジョンソン首相と会談するヘンリー王子、20日撮影。(c)AFP/Robin MILLARD