【1月20日 AFP】韓国へと逃れた脱北者の数が昨年、2001年以降最低となったことが分かった。韓国政府が20日、発表した。北朝鮮政府が脱北の取り締まりを強めており、減少傾向が続いている。

 韓国統一省が公表したデータによると、昨年韓国に渡った北朝鮮人は1047人前後で、2018年の1137人から減少。2001年以降最低となった。

 ただこの数字は、厳密には北朝鮮を出国した人数というよりも、韓国に入国した人数に関するもの。

 貧困にあえぐ北朝鮮を後にした脱北者たちはたびたび、中国に複数年滞在した後、第三国を経由して韓国に向かう。

 朝鮮半島が分断された1948年から昨年末まで、韓国に入国した北朝鮮人は3万3500人超に上る。

 ただ韓国に到着した人々の数は、2009年の2914人がピークで、2011年末に金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)氏が権力の座について以降、減少傾向にある。

 同じく脱北者で、韓国の首都ソウル在住の研究者である安燦一(アン・チャンイル、An Chan-Il)氏は、「境界線沿いにさらに鉄条網が設置されている。当局がより多くの報酬を提供しようとしているので、脱北者が警備隊を賄賂で買収するのがさらに困難になっている」と指摘している。(c)AFP