【1月20日 AFP】アジア・サッカー連盟(AFC)が安全面を懸念してイランでの国際試合の開催を禁止したとされる件について、イラン側が19日、偏った判断だと非難した。

 イランは3日にガセム・ソレイマニ(Qasem Soleimani)司令官が米国の空爆で殺害されると、隣国イラクの米軍基地をミサイルで攻撃して報復。さらに厳戒態勢が続く中で、テヘランをたったウクライナの旅客機を誤って撃墜し、乗客乗員176人が死亡する事故も起こし、西欧諸国との間で緊張が高まっている。

 その中で、イランはAFCからアジア・チャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2020)の試合を同国内で行わないよう通達を受けた。

 出場権を得ているエステグラル・テヘランFC(Esteghlal Tehran FC)、ペルセポリスFC(Persepolis FC)、セパハン(Sepahan)、シャー・コドロFC(Shahr Khodro FC)の4チームは、禁止が正式に決まれば出場辞退も辞さない構えを見せている。

 その中で、地元メディアが伝えたところによれば、イランはマスード・ソルタニファル(Masoud Soltanifar)スポーツ・青少年相がAFCのサルマン・アル・ハリファ(Salman bin Ebrahim Al Khalifa)会長と電話で会談し、「あなた方の大会実行委員会は、われわれに敵対的な国外メディアに感化されているようだ」と話したという。

 ソルタニファル氏は、「イランは安全かつ強力な国であり、空の安全にはなんの問題もない」と述べ、「個人的に、アウェーチームの安全を約束する」と続けたと報じられている。

 一方で、この件に詳しいイラン外の情報筋によれば、禁止は「まだ正式決定ではない」とのことで、「あくまで(AFCの)大会実行委員会による勧告で、理事会の承認を得る必要がある」という。最終判断は「数時間」で下される見込みだという。(c)AFP