【1月15日 AFP】米大リーグ(MLB)のボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)は14日、アレックス・コーラ(Alex Cora)監督の退任を発表した。コーラ監督は2018年にチームをワールドシリーズ制覇に導いた一方で、現在リーグを揺るがしているサイン盗み疑惑との関連が取り沙汰されている。

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 コーラ監督は監督1年目の2018年シーズンにレッドソックスをMLB王者に導いたが、リーグが13日に出した2017年王者ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)の同様の疑惑に対する調査報告書では、当時アストロズでコーチを務めていたコーラ監督が、サイン盗みの仕組みの首謀者だったと名指しされていた。

 そうした中、リーグからコーラ監督への処分が発表されていない段階で、球団は指揮官と「双方合意の上で」たもとを分かったことを発表した。

 球団はジョン・ヘンリー(John W. Henry)オーナーとトム・ワーナー(Tom Werner)会長、サム・ケネディ(Sam Kennedy)球団社長、コーラ監督を代理して「(アストロズに対する)調査結果とコミッショナーの裁定を受け、アレックスが今後チームを指揮するのは実質的に不可能との判断で一致し、双方合意の上で別々の道を歩むことを決めた」と発表した。

 コーラ監督は「私がチームを離れるのが、組織にとって最善だということで合意した」「レッドソックスの前進を妨げるのは本意ではない。監督としてここで過ごした2年間は、人生最良の時期だった。このチームを率い、ワールドシリーズ王者のタイトルをボストンに取り戻せたことは誇らしかった」と話している。

 MLBのロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは、レッドソックスでのサイン盗み疑惑に対する調査が終わってから、コーラ監督の処分を決めると話しており、厳罰が下されるとの見方が有力になっている。アストロズのA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)監督とジェフ・ルーノウ(Jeff Luhnow)ゼネラルマネジャー(GM)はリーグから1年間の職務停止を科され、その直後に球団に解任された。(c)AFP