【11月22日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)新監督は21日、指揮官就任後初の記者会見で、今季の成績を好転させようとする中で大幅な選手の入れ替えは考えておらず、成功を収められなかったマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)時代から教訓を得るほど自身は謙虚だと話した。

 リーグ戦で14位に沈んでいたトッテナムは、チームを5年以上にわたって率いたマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)氏を解任し、20日にはモウリーニョ監督を新指揮官に任命した。

 FCポルト(FC Porto)やチェルシー(Chelsea)、インテル(Inter Milan)、レアル・マドリード(Real Madrid)、ユナイテッドでの名高い指導者キャリアの中で、モウリーニョ監督は25個のタイトルを手にした。

 しかし、ユナイテッドではリーグ戦で優勝することなく11か月前に解任。国内リーグのタイトルを手にできなかったのは、ウニアン・レイリア(Uniao Leiria)からポルトに渡った2002年の後では初めてのことである。

 モウリーニョ監督は会見で「自分のキャリアを分析しようとするほど私は謙虚だ。昨シーズンだけでなく、キャリアについてや進化、問題点、解決策についてね」「私はそういったことをするほどつつましかった。分析の原理は、他の人を誰も非難しないということだった」とコメントした。

 ポチェッティーノ監督は、クラブを欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)の決勝に初めて導いてから半年もたたないうちに退団することになったが、国内戦の成績は約1年間振るわないままだった。

 アルゼンチン人指揮官はチームが手詰まりの状態にならないよう、ここ数シーズンは大幅な選手補強を強く望んでいたが、一方のモウリーニョ監督は、移籍市場で大金を要求するつもりはないと主張した。

「このクラブが持つ可能性は極めて大きい。選手のポテンシャルも素晴らしい」

「選手は必要ないし、今の戦力にとても満足している。ただ彼らのことをより理解し、選手のすべてを知るための時間が必要」「私が授かったものはこのチーム。選手たちは非常に優れている」

「このチームに来ることを決めた理由の一つは彼らだ。他のクラブでは何人かの選手を補強しようとしたが、できなかった。どれほど不可能であるかを分かっていたから、それを試みることさえしなかったクラブもあった」

 12節を終えたリーグ戦で3勝しか挙げられなかったことで、トッテナムはすでに来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得できる順位を目指す状況になっており、チームは現在4位に11ポイント差、首位リバプール(Liverpool FC)に20ポイント差をつけられている。

 それでもモウリーニョ監督は、チームには来季のリーグタイトルに挑戦する能力が備わっていると確信している。

 新指揮官は「今シーズンはプレミアリーグを制覇できないし、勝てるつもりがあるとも言わないが、来季は優勝できる」と続けた。

「もしタイトルを獲得すれば、それは私ではなくクラブの働きの結果となるだろう」 (c)AFP/Kieran CANNING