【11月21日 AFP】2020年1月5日に開幕するダカールラリー(Dakar Rally 2020)のコース概要が、20日に発表された。12日間にわたりサウジアラビアで行われるレースについては、議論が巻き起こっている。

 ここ十年ほどは南米で開催されていた大会は北半球に舞台を替え、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で2度の総合優勝を飾ったフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)らが駆る全351台がスタートラインに就くことになっている。

 主催者側は、人権侵害やイエメンでの戦争への関与などで批判を受けているサウジアラビアで、モータースポーツでは最も過酷なレースの一つであるダカールラリーを開催することに疑念があったとしている。

 大会ディレクターのダビド・カステラ(David Castera)氏はフランス・パリで行われたコース発表会見でAFPに対し、「大会にとって新しい国、新しい大陸だ」と語る中、サウジアラビアへの開催地変更については「ためらい」があったと認めた。

「(開催地変更について)われわれは熟考した」「だが国の方からは多くの保証を受けており、世界に向けて国を開いていきたい思いを知っている。ダカールはサウジアラビアに開催地を変更した初めてのスポーツイベントではない。多くの人が訪れている」

 同国では昨年、電気自動車(EV)で競う「フォーミュラE(Formula E)」が開催され、1月にはサッカーイタリア・スーパーカップ(Italian Super Cup 2019)が行われた。また来年1月にはスペイン・スーパーカップ(Spanish Super Cup)が控えている。

 来年のダカールラリーは1月5日にジッダ(Jeddah)を出発し、12日間でキディヤ(Qiddiyah)までの7800キロを走破する。(c)AFP