【11月21日 AFP】男子ゴルフの欧州ツアー(PGA European Tour)は20日、アジアツアー(Asian Tour)との共催で行われる香港オープン(Honma Hong Kong Open 2019)を、同都市で数か月にわたり続く反政府の抗議活動を受け、延期すると発表した。

 香港オープンは、過去の優勝者にピーター・トムソン(Peter Thomson、オーストラリア)氏やロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)らが名を連ねるアジアでは最古にして最大の大会の一つで、英植民地時代の1959年から香港GC(Hong Kong Golf Club)のファンリン(Fanling)コースで毎年恒例の日程で行われてきたが、60年連続開催が終わりを迎えることになった。

 欧州ツアーは「残念ながら、欧州ツアーは共同統括団体のアジアツアーとともに、来週の香港オープンを延期する決断を下した」と発表している。

 香港GCのウェブサイトによれば、香港オープンは同一会場で半世紀以上開催され続けており、こういった大会は他にはマスターズ・トーナメント(The Masters Tournament)しかないという。

 破壊的で暴力的になりつつある抗議活動の影響を受けて、9月には女子テニスの香港オープン(Prudential Hong Kong Tennis Open 2019)も中止となっている。

 欧州ツアーの最高経営責任者(CEO)であるキース・ペリー(Keith Pelley)氏は「正しいが、残念」と延期について述べ、来年初めに日程を変更したいと語った。

 アジアではフィリピン・オープン(Philippine Open)に次いで古い歴史を持つ香港オープンはトップ選手たちからの人気も高く、毎年有力選手が出場していた。

 来週開幕する予定だった大会にはフランチェスコ・モリナリ(Francesco Molinari、イタリア)やヘンリク・ステンソン(Henrik Stenson、スウェーデン)、パトリック・リード(Patrick Reed、米国)らの大物が名を連ねていた。(c)AFP/Talek HARRIS