【11月18日 AFP】フランスの首都パリで17日、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の政策に抗議する「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」運動のデモ隊が、高級百貨店「ギャラリー・ラファイエット(Galeries Lafayette)」の一部を占拠し、警備員らに排除された。前日にはパリ市内で黄ベスト運動の発生から1年の節目を迎えたデモが行われ、警官隊との衝突が発生していた。

 オペラ座(Opera)界隈に位置するギャラリー・ラファイエットでは、詰め掛けたデモ隊が店舗の3階を占拠。反資本主義や反政府運動のスローガンを連呼し、客らが避難する事態となった。店舗はこの日、終日閉鎖に追い込まれた。

 ギャラリー・ラファイエットは裕福な外国人に人気のある観光スポットの一つ。デモ隊は「消費者主義の殿堂」と呼んで抗議の標的にしている。

 指導者のいない黄ベスト運動は、開始から1年を記念するデモを前日から行っていた。警察は週末にかけて大勢の参加者を拘束。検察は17日、未成年8人を含めた169人を勾留中だと明らかにした。

 パリでは同日、20人が逮捕されたが、大半の抗議集会は平和的に行われた。

 フランスの地方部では、デモは祭りのような雰囲気を醸し出していた。黄色いベストを身に着けた多くの参加者は、昨年マクロン氏の経済政策に対して抗議活動を開始した際に占拠した道路の交差点を再び訪れた。

 南東部サボワ(Savoie)県のルポンドボーボアザン(Le Pont-de-Beauvoisin)では、昨年抗議集会の初日に交差点で車にひかれて死亡したシャンタル・マゼ(Chantal Mazet)さんを追悼するために約60人が集まった。(c)AFP/Robin LEGRAND and Clare BYRNE