【10月22日 AFP】動画共有アプリ「ティックトック(TikTok)」は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のプロパガンダ動画を投稿していた複数のアカウントを閉鎖した。アプリの運営会社の社員が22日、明らかにした。

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 ティックトックは中国のIT企業「字節跳動(バイトダンス、ByteDance)」が運営するアプリで、昨年公表したユーザー数は世界中で約5億人に上り、最も人気のあるソーシャルアプリの一つ。特に若者らの間で高い人気を誇る。

 ティックトックの社員は匿名でAFPの取材に応じ、動画を投稿していた約10のアカウントを削除したと明かした。従業員は「削除する前の段階で、動画のうちの1つでさえ、2桁の再生回数に達していた」と説明している。

 動画について最初に報じた21日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)によると、動画には路地を引き回される遺体や銃を手にしたISの戦闘員らが捉えられていたという。

 字節跳動はAFPに対し電子メールで、「ティックトック上では、テロ組織を宣伝するコンテンツの居場所は一切ない」とコメントした。

 ISがイラクとシリアをまたぐ地域で樹立を宣言した「カリフ制国家」は、今年3月に壊滅。ただ残存勢力は中東、アフリカ、アジアの複数の国で活動を続けており、今なおネットを通して戦闘員らを鼓舞し続けている。(c)AFP