【10月21日 AFP】19-20イングランド・プレミアリーグは20日、第9節の試合が行われ、リバプール(Liverpool FC)はマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)と1-1で引き分け、リーグ戦での連勝が17でストップした。リバプールを率いるユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、ユナイテッドの守備的な戦術と、相手のゴールを取り消さなかったビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)を批判した。

 不調のユナイテッドは、マーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)のいわく付きの得点で前半を1-0で折り返したものの、85分に途中出場のアダム・ララーナ(Adam Lallana)に同点ゴールを決められ、貴重な勝利を逃した。

 リバプールはマンチェスター・シティ(Manchester City)と6ポイント差で首位に立っているが、クロップ監督は13位に低迷するユナイテッドにさらに痛手を負わせる機会を逸したと感じている。

「すべてが逆風だった。自分たちの前半のパフォーマンスもそうだ」と話したクロップ監督は、ディボック・オリジ(Divock Origi)に対するビクトル・リンデロフ(Victor Lindelof)のタックルが足がかりとなったラシュフォードの得点をVARが無効にしなかったことに当惑したという。

「VARがゴールを取り消すと100パーセント確信していた。審判はVARがいるので試合を続行したが、その後VARが『明らかではない』と判断したから、ファウルではないと言えるのだろう。明らかにVARの問題だ」

 オールド・トラフォード(Old Trafford)で行われた名門対決で、ユナイテッドのオレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)監督は、チームの危機に対応するために3-5-2のフォーメーションを採用し、リバプールのチャンスを最小限に抑えた。

「今年も去年もその前の年も、相手はただ守るだけだった。これは批判ではなくただの事実だ」と話したクロップ監督は、「彼らのクオリティーでああいった戦術をとられると、本当に難しい。言い訳ではない。われわれはもっとうまくやる必要があった」と続けた。「うちは素晴らしいチームなので、どうやってわれわれを止めるか考えるのは普通のことだ」

 公式戦2試合無得点中だったユナイテッドだが、この日は運も味方につけて先制点を奪った。オリジとリンデロフの接触でボールを奪ったユナイテッドは、その流れからダニエル・ジェームズ(Daniel James)の完璧なクロスにラシュフォードが合わせてアリソン(Alisson Ramses Becker)が守るリバプールのゴールネットを揺らした。

 リンデロフのプレーはファウルだと思うかと質問されたスールシャール監督は、「あり得ない」と一蹴した。「サッカーはバスケットボールではない。彼は相手と接触したが、明らかなファウルではなかった。ファウルではないと考えている」

 過去33年で最悪のスタートとなっているユナイテッドは、降格圏内の18位と2ポイント差となっているが、スールシャール監督は首位との引き分けがターニングポイントになることを願っている。

「勝って話をすることができなくて落胆しているが、パフォーマンスはとてもポジティブなものだった。きょうの1ポイントが始まりになる。勝ち星を重ねていかなければならない」 (c)AFP/Kieran CANNING