【10月18日 AFP】女子テニスの新星コリ・ガウフ(Cori Gauff、米国)は、スウェーデンの高校生環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)が先頭に立って既成概念を変え、若者たちが声を上げたり、年長者に迎合したりしないようになっていると語った。

 現在15歳のガウフは、今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)で好成績を記録して女子テニス界に旋風を巻き起こし、前週のオーストリア・レディース・リンツ(Upper Austria Ladies Linz 2019)ではツアー初優勝を飾る躍進を見せた。

 ガウフは英紙ガーディアン(The Guardian)に対して、インスタグラム(Instagram)などのソーシャルメディアで賛同するアカウントをフォローし、自分の名声を使ってそれらの活動の促進につなげていると明かした。

 トゥンベリさんは昨年8月、「気候変動のための学校ストライキ」と書かれたメッセージを掲げてストックホルムの議会前に一人で座り込み、金曜日の授業を欠席する学校ストライキ、「フライデーズ・フォー・フューチャー(Fridays for Future)」を開始して世界中の注目を浴びるようになった。

 トゥンベリさんのこの1年少々の活動によって、世界中の大勢の若者たちが刺激を受け、気候変動への関心を高めるデモに参加するようになっている。

 今週のルクセンブルク・オープン(BGL BNP Paribas Luxembourg Open 2019)では初戦敗退となったガウフは、「最近は若者たちが活動の先頭に立っている。そのことに、世界は慣れていく必要があると思う。なぜなら、私たちも年長者に行動を指示されるのに慣れているのだから」と語った。

「自分の世代は、物事に対して自分たちで声を上げる時だと決めたばかり。私はたくさんの(気候)運動をフォローしていて、少なくとも自分のライフスタイルや家族の生活面で、改善できることを学んでいる」

「若くして素晴らしいことをしていると言われると、すごくうれしい」「腹が立つのは、『若いからその程度の考えしかない』と言われること。若者への指摘はありがたいけれど、私たちは何でも頭ごなしに誰かの考えを押し付けられるべきじゃない」

 今年の「黒人歴史月間(Black History Month)」中に奴隷解放記念日に関することや、学校で習わなかったことを投稿していたガウフは、自分が関心を寄せる問題について自分のメッセージを広めるのに名声が役立っていると語った。

「(シモナ・ハレプ<Simona Halep、ルーマニア>との4回戦まで進出した)ウィンブルドンのおかげで募金を集めたり、他の物事への関心も高めたりする機会ができた。そのことを喜んでいる」

「試合で勝つたびに、自分のフォロワーが増えていくのは良いこと」「それは自分が関心を寄せている話題への注目度が、どんどん高まっていくことになる。ずっとただのテニス選手にはなりたくなかった」 (c)AFP