【10月22日 CNS】中国・チベット自治区(Tibet Autonomous Region)当雄県(Dangxiong)の高山「洛堆峰(海抜6010メートル)」にある高山訓練基地で13日、ラサ市(Lhasa)市民の王雅新(Wang Yaxin)さんは、チベット自治区登山隊長の索南(Suonan)さんから登攀(とうはん)証明書を贈られ、「初めての雪山登山です!海抜がこんなに高いところに来るのも初めてです!雪山登山の夢が実現できてうれしいです!」と感激していた。

 同日開幕した「2019第17回中国チベット登山大会」の一環として、チベット自治区登山隊のコーチ40人と専門救護員のバックアップの下、ラサ市各界の市民76人が大衆的登山イベントに参加。出発してから2時間後、大多数の参加者は「洛堆峰」の海抜約5600メートルにある、夏でも常時雪が残るライン「雪線」に到着し、短距離登山体験をやり遂げた。

 索南隊長の紹介によると、チベットは高山地帯で8000メートルを超える高山が五つあり、毎年多くの内外登山者の挑戦を受けている。高山の登攀経験のない一般人は登山の入門から勉強しなければならない。「洛堆峰」は割れ目が少なく雪崩も起こりにくく、自動車道路も通じているので、登攀が比較的やさしい、理想的な登山初心者の訓練基地だという。

 年に一回行うチベット登山大会のほか、青少年登山サマーキャンプ、ビジネス登山訓練などのイベントもこの「洛堆峰」で行われており、一般庶民に対して雪山に親しむ機会を提供している。近年、チベットの登山活動はプロの登山から大衆化登山へと転化しつつあり、洛堆峰を訪れる人はのべ2000人を超えるという。

 チベット自治区体育局は、2001年に国家任務としての登山がほとんど無くなってきた状況に鑑み、登山運動管理センターとラサ市ヒマラヤ登山ガイド学校(元チベット登山学校)の協力の下、チベット登山大会を共同開催した経緯がある。これまでにのべ16回開催し、全国各地の登山愛好家約1300人が雪山登山の夢を実現している。(c)CNS/JCM/AFPBB News