【10月11日 AFP】2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)のアジア2次予選で10日、イランの女性が約40年ぶりにスタジアムでサッカーを観戦した。

 会場となったテヘランのアザディ・スタジアム(Azadi Stadium)では、一部のエリアが女性に開放され、詰めかけた数千人のファンは旗を振ったり、自撮りしたりしながら試合を自由に楽しんだ。AFPの記者によると、この日は4000人から4500人の女性が観戦に訪れたという。

 女性ファンは、肩のあたりや髪の上にイラン国旗をまとって熱狂。中にはヘッドスカーフの上にスポーツ用の帽子をかぶったり、イラン国旗を顔にペイントしたりするファンもいた。イランチームがゴールを挙げるたびに女性のセクションは盛り上がり、最終的にイランはカンボジアから14-0の圧勝を収めた。

 イスラム国家のイランでは約40年間、男性的な雰囲気や半裸姿の男性がいる光景から女性を保護しなければならないとの理由で、女性がスタジアムでサッカーなどを観戦することが禁じられていた。

 しかし国際サッカー連盟(FIFA)は先月、制限なしで女性のスタジアム入場を認めることに加え、女性の入場者数を観戦チケットの需要によって決めるよう要求。状況を改善しなければ資格停止処分を科すと警告していた。(c)AFP