【10月8日 AFP】ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)のプールステージはこれから最終戦に突入しようとしているが、現時点で準々決勝進出を決めているのはイングランドとフランスの2チームしかいない。

 結果が大方決まったプールもあるが、他の組には落とせない試合を残しているチームもいる。各国が8強入りを目指す中、AFPがあらゆる結末を考察する。

■プールA

 アイルランド、スコットランド、日本が二つの椅子を争っているプールAは、最も熾烈(しれつ)なグループとなっている。

 日本は13日のスコットランド戦に勝利すれば、同国史上初の8強入りとプールAの首位通過が決まる。その場合、準々決勝では南アフリカと対戦することになるため、前回大会での「ブライトン(Brighton)の奇跡」と同じ番狂わせを起こすことになるかもしれない。

 アイルランドは12日の一戦でサモアに勝利し、4トライを決めボーナスポイントを獲得すれば、決勝トーナメント進出が決まる。

 スコットランドが勝ち上がるには、9日にロシアに勝利してボーナスポイントを得ることが必要で、さらに続く日本戦でも8点差以上で勝利し、相手にボーナスポイントを与えないようにしなければならない。

 仮にアイルランドがボーナスポイントを手にすることなくサモアを破り、スコットランドがボーナスポイントを獲得してロシアを下して、さらに続く日本戦で4トライ以上を決めて勝利した上で、敗れた日本が得点差を7に抑えれば、3チームが15ポイントで並ぶ。

 2チームが勝ち点で並んだ場合は、当該チーム同士の試合で勝利したチームが勝ち上がりとなる。しかしこの場合、当該3チームがそれぞれ1勝1敗で並ぶため、プール戦における得失点差の上位2チームが決勝トーナメントに進むことになる。

 現時点で日本とアイルランドは得失点差でスコットランドに大きな差をつけているが、プールA最下位のロシアを次に迎えるスコットランドは総得点を伸ばすとみられる。

■プールB

 プールBの行方はほぼ決まっており、強豪国であるニュージーランドと南アフリカがそれぞれ1位と2位で通過する見通しだ。

 最終戦で前回王者ニュージーランドとの試合を控えているイタリアの勝ち抜けは絶望的となっており、ニュージーランドはこの一戦に勝利すれば首位通過が決定する。

 一方の南アフリカは、8日に行われる格下のカナダ戦でボーナスポイントを獲得して勝利すれば、決勝トーナメント進出をほぼ決めることができる。

■プールC

 イングランドとフランスの8強入りがすでに決定しているプールCはより明快だ。あとはどちらが首位で通過するかを決めるだけであり、その行方は12日に横浜で行われる両チームによる直接対決に委ねられている。

 プールCの1位チームは、オーストラリアになることがほぼ確実であるプールDの2位チームと対戦する。しかし、プールCの2位チームは、決勝トーナメントで王者ニュージーランドと反対側の山に入る可能性が高いため、それほど気落ちすることはないのかもしれない。そうなった場合、プールCの2位チームは決勝までニュージーランドと対戦しない。

■プールD

 オーストラリアは、11日に行われるジョージアとの試合で引き分け以上の結果を収めれば勝ち上がりが決まる。

 また、ウェールズが9日にフィジーを下せば準々決勝進出が決定し、続く13日のウルグアイ戦でも白星を挙げれば、同チームの1位通過が確定する。

 フィジーにも数字上は勝ち抜けの可能性が残されているが、準々決勝に駒を進めるにはウェールズに快勝してボーナスポイントを獲得し、ウルグアイの勝利を願わなければならない。

■実現する可能性のある準々決勝の組み合わせ

・10月19日(土)
プールC1位(イングランドかフランス)対プールD2位(オーストラリアかウェールズ)
プールB1位(ニュージーランドか南アフリカ)対プールA2位(日本かアイルランドかスコットランド)

・10月20日(日)
プールD1位(オーストラリアかウェールズ)対プールC2位(イングランドかフランス)
プールA1位(日本かアイルランドかスコットランド)対プールB2位(ニュージーランドか南アフリカ)

(c)AFP/Richard CARTER