【10月4日 AFP】エクアドルで3日、政府が燃料補助金を廃止したことから燃料価格が高騰し、抗議デモが激化している。レニン・モレノ(Lenin Moreno)大統領は同日、非常事態宣言を発令したが、その後もデモ隊と警察の衝突が相次ぎ、負傷者や逮捕者が出ている。

 中央官庁が集まる首都キトの歴史地区では、デモ隊が石や火炎瓶を投げ、警察が催涙弾で応酬。一連の衝突で複数の道路が通行できなくなっているほか、各地で公共交通機関が運行を停止した。

 ここ10年間で最大規模となった今回のデモの参加者は、交通運輸業界が中心となっているが、学生やそれ以外の人々も加わっている。

 オズワルド・ハリン(Oswaldo Jarrin)国防相は、デモ隊との衝突で警官21人超が負傷し、「破壊行為」に関わった容疑で277人を逮捕したことを明らかにした。

 対外債務危機に陥っているエクアドル政府は、国際通貨基金(IMF)から財政支援を受ける条件となっていた燃料補助金を3日に廃止。燃料価格は120%も値上げされ、デモが起きた。(c)AFP