【9月16日 AFP】FIBAバスケットボール・ワールドカップ(FIBA Basketball World Cup 2019)は15日、決勝が行われ、スペインが95-75でアルゼンチンを下して大会制覇を果たした。米プロバスケットボール(NBA)でオールスターゲームに3回選出されているマルク・ガソル(Marc Gasol)は、NBAチャンピオンとの同一年「2冠」を達成した。

 再延長にもつれ込んだオーストラリアとの準決勝を制して決勝へ勝ち上がってきたスペインは、常に先行する展開でアルゼンチンを寄せ付けず、2006年大会に続く史上2回目の世界王者に輝いた。

 ガソルはそのときに続く2回目の戴冠となった。前回は優勝メンバーに名を連ねた兄のパウ(Pau Gasol)は、けがのため今大会は出場しなかったが、34歳のベテランセンターはこの日14得点、7リバウンド、7アシストを記録した。

 ガソルはNBAでも昨シーズン、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)の主力としてファイナル制覇を勝ち取っており、とりわけうれしいW杯優勝となった。NBAとの同年の2冠達成は、米国代表として2010年大会を制したロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のラマー・オドム(Lamar Odom)氏以来、史上わずか2人目の快挙となる。

 一方、下馬評を覆して決勝に進出したアルゼンチンだが、開催国として臨んだ1950年の第1回世界選手権(World Basketball Championships、W杯の前身)以来の優勝はならなかった。第4クオーターにようやく反撃して差を詰めたものの、スペインはその時点で大量リードを築いており、試合の決着はそれ以前にもうついていた。

 またこの決勝では、代表カラーのジャージーに身を包んだ両チームのファンが立ち上がったままチャントを歌い、まるでサッカーの試合のような雰囲気をつくりだした。

 3位決定戦では、後半に盛り返したフランスが67-59でオーストラリアに逆転勝ちを収め、2大会連続の3位入賞を果たした。対するオーストラリアは、待望されている主要大会のメダル獲得は今回もお預けとなった。(c)AFP