【9月15日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は14日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)を創設した故ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の息子で後継者に指名されていたハムザ・ビンラディン(Hamza bin Laden)容疑者が、アフガニスタンとパキスタンの国境付近で米国の対テロ作戦により死亡したことを確認したと発表した。

 ハムザ容疑者に関しては、米メディアが諜報(ちょうほう)当局の情報として1か月以上前から、米軍の作戦によって2年以内に死亡していると報じており、マーク・エスパー(Mark Esper)米国防長官も先月、「30歳前後とみられる(ハムザ・)ビンラディンが死亡したと理解している」と述べているが、トランプ氏はこの件を公に認めてこなかった。

 だが14日になってトランプ氏は、ホワイトハウス(White House)を通じて簡潔な声明を発表。「アルカイダの幹部でウサマ・ビンラディンの息子であるハムザ・ビンラディンは、アフガニスタンとパキスタン国境付近における米国の対テロ作戦で死亡した」と明らかにし、「ハムザ・ビンラディンの死は、アルカイダから重要な指導力や彼と父親との象徴的な絆を奪うだけでなく、組織の重要な戦略活動を弱体化させるだろう」と付け加えた。

 一方、ハムザ容疑者が死亡したとされる作戦の時期、以前からうわさとなっていた同容疑者の死を確認した手段、作戦が行われた具体的な国名について、声明は言及していない。

 ハムザ容疑者死亡の確認発表を受け、共和党のリンゼー・グラム(Lindsey Graham)上院議員は「米国は決して忘れない。そして、テロリストらがわれわれをどこへ連れて行こうが、われわれは母国を守るためにどこへでも向かっていく。このことを示す強力なサインだ」と、ツイッター(Twitter)で発表を歓迎した。
 
 米国務省は今年2月、「アルカイダ一派の指導者としてハムザ容疑者が浮上している」との声明を発表し、同容疑者に関する情報に100万ドル(約1億1000万円)の懸賞金をかけていた。ハムザ容疑者はウサマ容疑者の20人いる子供の15番目で、第3夫人の息子にあたる。(c)AFP/Brian KNOWLTON