【8月31日 AFP】メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は29日、自身の執務室から「高性能カメラ」が見つかったと明かした。

 同氏は首都メキシコ市中心部に位置する国立宮殿(National Palace)で行われた記者会見で、「数日前、大統領府の執務室の一室から、ごく小さな高性能カメラが見つかった。われわれは録画されていた」と述べた。

 反既成勢力を掲げて昨年大統領に就任した新興左派のロペスオブラドール氏は、スパイ行為とみられるカメラ設置の首謀者が誰なのかは示唆しなかった一方、何も隠すものはないとし、心配はしていないと述べた。

 同氏は、「こんなことをして、何を得られたのか? われわれが議論していることは全て完全に合法であり、透明性がある。われわれを不利にするために利用できるものはない」と主張し、「神経質な問題ではないと思う。隠すものは何もない…われわれが話すこと全ては、公的領域にあるべきだ」と話した。

 ロペスオブラドール氏は就任時、大統領警護隊を解散させ、代わりにボディーガードの小規模なチームを採用したり、大統領専用機を売り払って民間機で移動したりするなど、安全面に対して緩い姿勢で知られている。(c)AFP