【8月24日 AFP】陸上男子短距離のノア・ライルズ(Noah Lyles、米国)は、来月の第17回世界陸上ドーハ大会(17th IAAF World Championships in Athletics Doha)の男子100メートルで優勝候補に挙げられている同胞のクリスチャン・コールマン(Christian Coleman)が、ドーピング検査を3度受け損ねて出場停止処分の可能性に直面していることにショックを受けていると明かした。

 先月スイス・ローザンヌ(Lausanne)で行われたダイヤモンドリーグ(IAAF Diamond League 2019)第8戦の男子200メートルで、今季世界最速タイムの19秒50をたたき出して話題をさらった22歳のライルズは、仏パリで24日に開催されるダイヤモンドリーグ第12戦を前に取材に応じた。

 その中で、コールマンはクリーンなアスリートだと思うかとの質問に対し、「自分には関係ない」としながらも、「ショックを受けている。3度受け損ねるというのは考えにくい」「理由は分からない。いろいろな可能性が考えられるので、なんとも言えない」とコメントした。

 自分のレースに集中したいと強調したライルズは、「自分の行動がクリーンであることを知っていないといけない」「僕は自分の行動がクリーンであると分かっている。みんなが同じことをしていると願っている」と語った。

 英大衆紙デーリー・メール(Daily Mail)や英紙タイムズ(The Times)によると、18日に英バーミンガム(Birmingham)で行われたダイヤモンドリーグ第11戦を大会直前に棄権したコールマンは、「居場所情報」に関する義務違反を3度犯した疑惑があり、そのうちの1件について現在異議を申し立てているという。

 反ドーピングの国際ルールでは、薬物検査を3度受けられなかった選手は薬物違反と同等であるとみなされ、自動的に出場停止処分を科されることになっている。

 第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)の100メートルで、母国の先輩であるジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin)に次ぐ銀メダルを獲得した23歳のコールマンだが、来月28日にカタールの首都ドーハで開幕する世界陸上への出場は不透明な状況となっている。(c)AFP