【8月22日 AFP】スーダンで21日、文民6人と軍人5人で構成される暫定統治機構「最高評議会(Sovereign Council)」が発足した。また同日、アブダラ・ハムドク(Abdalla Hamdok)新首相が就任宣誓を行った。

 ハムドク氏は1週間以内に組閣する。予定通り新政権が発足すれば、破綻している経済の立て直しや国内3か所で起きている武力紛争の終結といった難題への取り組みが始まる。同国は民政移管に向けてまた一歩前進した。

 長年にわたりエチオピアで国連(UN)のチーフエコノミストを務めていたハムドク氏は、空路スーダン入りした直後に宣誓式に臨んだ。

 同氏は記者会見で「政府の最優先課題は、内戦を阻止し、持続可能な平和を築き、深刻な経済危機に対処し、バランスの取れた外交政策を打ち出すことだ」と語った。

 首相就任の数時間前には、最高評議会のメンバー11人も就任宣誓を行った。スーダンが軍による全面的な統治を脱するのは、オマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)前大統領が1989年のクーデターで政権を握って以来初めて。

 最高評議会は、4月のバシル政権崩壊以降に同国を統治してきた暫定軍事評議会に代わる機関で、内閣と議会の発足を監督する。最高評議会の議長には、軍事評議会の議長を務めたアブドルファタハ・ブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)大将が就任した。

 国家元首は3年3か月の移行期間の開始から1年9か月目までブルハン氏が務め、それ以降は文民が引き継ぐ。

 最高評議会メンバーには女性2人が含まれる。また、女性のうち1人は少数派のキリスト教徒。(c)AFP/Jean-Marc Mojon