【8月23日 Xinhua News】中国の長江上流域文明の中心とされる三星堆(Sanxingdui)遺跡は、中華文明を「満天の星」のように多元的に構成する各地の文明の中で最も神秘的な「星」であり、これまでに発掘が完了した面積は全体の1000分の1程度にすぎない。

 四川省文物考古研究院の唐飛(Tang Fei)院長によると、三星堆の調査は既に新たな発掘研究計画が策定されており、今年下半期から詳細な調査と地下探査、発掘が再開される。神秘の国「三星堆」の真実の姿をさらに明らかにしていく。

 同遺跡は四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)から北へ38キロの地点にある。総面積は約12平方キロで、中心となる都市遺構の面積は約3.6平方キロ。紀元前19世紀に建設が始まり、紀元前17世紀前後には土の城壁で囲まれた城郭都市の姿が形成された。祭祀(さいし)坑や宮殿建築、住居跡、墓地、数カ所の城壁など30カ所余りの文化的遺構が確認されており、状態の良い出土品も数千点に上る。特に「青銅神樹」「青銅立人像」などは他に類を見ない貴重な文化財であり、優れた歴史的・芸術的価値を持つ。

 同遺跡は今から4800〜2600年前の古蜀文化の様相と発展水準を代表しており、長江上流域の古代文明の中心とされている。中華文明の起源の切り離すことのできない一部であり、文明起源の多元性と先史時代の都市の発展過程を研究する上で重要な価値を持っている。(c)Xinhua News/AFPBB News