【8月17日 AFP】米テキサス州エルパソ(El Paso)で今月3日に起きた銃撃事件で、唯一の家族だった妻を亡くし天涯孤独となった男性が、街中の人に葬儀への参列を呼び掛けたところ、16日に行われた葬儀に大勢の人が参列した。

 エルパソの小売り大手ウォルマート(Walmart)の店舗で今月3日に起きた銃撃事件では22人が死亡。この事件でアントニオ・バスコ(Antonio Basco)さんは、婚姻届は出していなかったが20年以上連れ添い、唯一の家族だった妻のマージー・レッカード(Margie Reckard)さん(63)を亡くした。

 バスコさんは、レッカードさんの埋葬を手配した葬儀会社パーチズ・フューネラル・ホーム(Perches Funeral Home)に、16日夜に行われる葬儀に来てもらいたいと街中の人に案内してほしいと依頼した。

 同社の取締役ハリソン・ジョンソン(Harrison Johnson)氏は、同社のフェイスブック(Facebook)ページでレッカードさんの葬儀への参列を呼び掛ける投稿をしたところ1万1000回以上閲覧され、1000人以上が参列すると思われるが、自社の葬儀場には250人までしか入れないため、近隣の教会で葬儀を行ってもらえないか交渉中だと、米公共ラジオ「ナショナル・パブリック・ラジオ(National Public Radio)」で語っていた。

 また、クラウドファンディングサイト「GoFundMe」では、バスコさんを支援する呼び掛けにこれまでに2万5000ドル(約270万円)を超える寄付が集まっている。バスコさんはエルパソで出張洗車サービス業を営んでいる。(c)AFP