【8月15日 AFP】終戦記念日の15日、都内の日本武道館で全国戦没者追悼式が開かれた。天皇陛下は5月の即位後初めて出席し、過去の戦争への「深い反省」に言及したお言葉を述べられた。

 1933年生まれの上皇さまは11歳で終戦を迎え、父の昭和天皇の終戦を告げる「玉音放送」を聞かれたが、59歳の天皇陛下は戦争を直接体験されていない。お言葉の表現が代替わりでどう変わるのか、日本国内のみならずアジア中が注目していた。

 天皇陛下は、上皇さまが用いられた文言をほぼ受け継ぎ、「戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、ここに過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願」うと述べられた。

 また、「終戦以来74年、人々のたゆみない努力により、今日のわが国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります」と語られた。

 これに先立ち、安倍晋三(Shinzo Abe)首相は式辞で、戦没者に「衷心より、敬意と感謝の念」をささげ、過去の式辞と同じ「戦争の惨禍を、二度と繰り返さない」とした上で、「この誓いは、令和の時代においても決して変わることはありません」と述べた。(c)AFP