【8月10日 AFP】英首都ロンドンの一部を含むイングランド、ウェールズ両地方で9日、大規模な停電が数時間発生し、100万人近くが影響を受けた。停電は通勤時間帯と重なり、交通機関が大きな混乱に見舞われた。

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 英国の電力系統運用会社ナショナル・グリッドESO(National Grid ESO)は、同社の発電機2基の問題が大停電の原因だと発表。電力は午後6時30分(日本時間10日午前4時30分)ごろに復旧し、「システムは通常通り稼働している」と説明した。

 だが、ナショナルレール(National Rail、鉄道会社の総称)によれば、停電の影響により列車の遅延や運休が相次いだ上、車両や乗務員の配置が整わないためダイヤの乱れは10日午前まで続くと発表した。

 また、ロンドン市内では停電により信号機が動かず、道路事情に影響が生じ、さらに、ニューカッスル(Newcastle)の空港でも便の運航に支障が出た。

 全国の複数の電力会社によると、停電の影響はイングランドのロンドンと南東部で計30万人、中部と南西部、ウェールズの計50万人、イングランドのヨークシャー(Yorkshire)と北東部の計11万人に及んだ。(c)AFP