【8月7日 AFP】女子ゴルフ元世界1位のリディア・コー(Lydia Ko、ニュージーランド)のランキング低下について、元コーチのデビッド・レッドベター(David Leadbetter)氏は6日、両親の存在が娘を「平凡な選手に変えた」と批判した。

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 米国に拠点を置くレッドベター氏は、ニュージーランドのラジオ・スポーツ(Radio Sport)に対し「見ていて非常に悲しい状況だ」と話し、かつての天才ゴルファーの両親に対して娘を独り立ちさせるように訴えた。

「信じられないような才能の持ち主である彼女が平凡な選手になったのは、自分たちが大きな過ちを犯したからだとチームは認識しないといけない」「復活を願っているが、自信を回復することは決して簡単ではない。驚くほど無知な両親の責任は重大だ」

 韓国生まれのコーは、史上最年少の17歳にして世界1位になったが、22歳になった現在は世界ランクが20位台に低迷しており、前週のAIG全英女子オープン(AIG Women's British Open 2019)では、10ストローク差で予選落ちを喫した。

 プロに転向して以降、コーチとキャディーを次々と代えたコーについて、レッドベター氏は自分のことは自分で対処する自由を与えるべきだと指摘し、「彼女の力を知っているから、怒っていると同時に悲しい。そして、今のようなプレーを見ていると、とにかく悲しくなる」と述べた。

「両親は娘を解放し、好きにやらせてあげる必要があると思う。もう21歳とか22歳なのだから、自分のキャリアは自分でコントロールできるはず。それが自分にとって一番良いことだと知るべきだ」

 コーは最初に師事したガイ・ウィルソン(Guy Wilson)氏の下で、130週にわたりアマチュアの世界トップを維持したほか、LPGAツアー2勝を飾るなどプロ25戦で予選落ちは一度もなかった。2013年にレッドベター氏とタッグを組んで以降も、メジャー2勝やリオデジャネイロ五輪での銀メダルを含め17度のタイトル獲得に成功した。

 しかし、2016年12月にレッドベター氏との3年にわたる師弟関係を解消した後はツアー1勝にとどまり、世界ランキングも後退。コーは当時、レッドベター氏とのコンビ解消は自分で決めたことだが、「私の成功を祈り、大切に愛してくれている」両親と相談した上での決断だと話していた。(c)AFP