【8月2日 AFP】東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の外相会議が開かれているタイの首都バンコクで2日、小型の爆弾が複数の場所で爆発し、3人が負傷した。

 タイでは3月に行われた総選挙を受けて軍事政権から民政に復帰したものの、現在も政治をめぐって深い分断が続いている。

 政府報道官は、プラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相が「爆破事件」について報告を受け、「直ちに捜査を行うよう命じた」と明言。また「治安対策を強化した。国民はパニックにならないように」と呼び掛けた。

 爆発したのは卓球玉ほどの大きさのいわゆる「ピンポン爆弾」で、実行犯の狙いは多くの死傷者を出すことではなく、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官らが出席している外相会議の主催国であるタイ政府に動揺を与えることだったとみられている。

 最初に爆発の通報があったスワンルワン(Suanluang)区の区長は、「3人が破片で軽傷を負った」「ピンポン爆弾が道路脇の茂みに隠されていたとの報告を受けた」と発表。

 また、当局によると有名なマハナコーンタワー(Mahanakorn Tower)近くでも2件の爆発があり、ガラスが割れるなどの被害があったほか、政府庁舎周辺でも少なくとも3件の爆発があった。(c)AFP/Thanaporn PROMYAMYAI, Aidan JONES