【7月24日 AFP】英国の新首相に選出されたボリス・ジョンソン(Boris Johnson)氏と、米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の「化学反応」は大げさに宣伝されている──。この化学反応をめぐっては英米の「特別な関係」を復活させる絶好の機会との見方も出ているが、気まぐれな2人がうまくやっていくのは想像するよりも難しいだろう。

 23日の英首相選の決選投票で前ロンドン市長のジョンソン氏が選出されると、トランプ氏はすぐさま「偉大になるだろう!」とツイッター(Twitter)に投稿し、「ボリス」を祝福した。

 英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)に対するテリーザ・メイ(Theresa May)首相の対応について「大失敗」とののしったツイートとは大きく異なり、ジョンソン氏への祝福の投稿は、トランプ氏の強い関心をはっきりと表すものとなった。

 トランプ氏とメイ氏の下で、英米間の同盟関係の絆は弱まった。そしてキム・ダロック(Kim Darroch)前駐米英大使がトランプ政権のことを「無能」と評した公電の流出で両国の関係は最悪の状態に陥った。

 だが、米ニューヨーク生まれのジョンソン氏が「英米同盟関係に対する親近感に根付いた親米的態度を明らかに示している」との見方を示すのは、マーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元首相の補佐を務めたナイル・ガーディナー(Nile Gardiner)氏だ。同氏は現在、保守系米シンクタンク「ヘリテージ財団(Heritage Foundation)」に所属している。