【7月23日 AFP】パキスタン北部のカラコルム(Karakoram)山脈で転落し、重傷を負ったイタリア人登山客が、48時間後にパキスタン軍のヘリコプターで救出された。当局が22日、発表した。

 伊メディアの報道によると、北部ピエモンテ(Piedmont)出身で医師のフランチェスコ・カサルド(Francesco Cassardo)さん(30)は20日、標高6955メートルのガッシャーブルム7(Gasherbrum VII)峰の登頂を断念し、ベースキャンプに戻る際に転落したという。

 同行した男性によると、カサルドさんは標高約6300メートルの地点まで落下。途中、岩に数度ぶつかったという。

 パキスタン軍は、カサルドさんは「大腿(だいたい)骨を骨折し、頸部(けいぶ)に外傷を負っている」と報告している。

 事故発生直後は条件が悪く、ヘリコプターはカサルドさんの元にたどり着けなかったが、21日にポーランド人とカナダ人4人から成る登山隊が救助に駆け付け、急ごしらえの担架でカサルドさんを標高5900メートルのベースキャンプまで運んだ。

 22日早朝にパキスタン軍のヘリコプター2機が到着し、カサルドさんを治療のためスカルドゥ(Skardu)近郊の基地に移送した。(c)AFP