【7月23日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は22日、ホワイトハウス(White House)でパキスタンのイムラン・カーン(Imran Khan)首相と会談し、インドとパキスタンの間で数十年続いているカシミール(Kashmir)紛争をめぐり、仲裁を申し出た。同紛争は印パ両国で解決すべきとの従来の米国の方針転換を示唆する動きとなる。

 1947年の英植民地支配の終了以降、カシミール地方は印パ両国と中国に分割され、核保有国である印パ両国の緊張の根源となり続けている。

 トランプ氏はカーン氏との会談で「私に助けることができるならば喜んで仲裁役になる」と言明。「私が助けとなれることがあればどんなことでも知らせてほしい」と述べた。パキスタンは長い間、米国の仲裁を望んでいる。

 トランプ氏はこれまでにも、解決が困難とみられる国際紛争への仲裁を申し出てきた。19日には、徴用工問題をめぐり貿易関係が悪化している日本と韓国の対立について、解決を手助けする用意があると述べた。

 一方、トランプ氏の発言を受けて、インドの外務省報道官は印パの抱える未解決の問題はすべて2国間でのみ協議されるとの立場を強調。インドとパキスタンから要請があれば仲裁する用意があるとしたトランプ大統領の発言について、「インド首相から米大統領にこうした要請はなされていない」と明言した。(c)AFP