【7月18日 AFP】米下院は17日、サウジアラビアなどアラブ地域の同盟諸国に対する81億ドル(約8700億円)相当の武器売却を阻止する内容の決議案3件を可決した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の方針に強く反発する内容。大統領は決議案に拒否権を行使するとみられている。

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 米議員の多くは、昨年10月にトルコ、イスタンブールのサウジアラビア総領事館内でサウジ人ジャーナリストのジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏が殺害された事件をめぐり、サウジ政府に怒りを抱いている。

 トランプ大統領は今年、緊急措置として議会承認を迂回(うかい)して武器売却を実施すると発表。反発を呼んできた。

 売却を阻止する決議はすでに上院で可決されており、今後はホワイトハウス(White House)に回される。大統領は就任後3度目となる拒否権を行使する見込み。

 下院の採決では、売却阻止への賛成は半数を大きく超えたものの、大統領の拒否権を覆すのに必要な3分の2には約50票届かなかった。(c)Michael Mathes