【7月9日 AFP】イタリアの「水の都」ベネチア(Venice)で7日夜、けん引されていた大型クルーズ船とクルーザーがあわや衝突しそうになる事故があった。同市では、1か月前にも別の大型クルーズ船が岸壁に衝突する事故が起きていた。

 今回のニアミスは、全長300メートル近いデッキ数12のクルーズ船「コスタ・デリツィオーザ(Costa Deliziosa)」が、荒れ模様の中で港外へとけん引される際に発生。この船の定員は乗員乗客合わせて3800人超だという。


 ベネチア在住の作家でアーティストのロベルト・フェルッチ(Roberto Ferrucci)さんは、停泊したクルーザーのすぐそばを通過していく巨大なクルーズ船を捉えた動画を自身のウェブサイトに投稿した。

 イタリアのAGI通信の報道によると、クルーズ船がすぐ横をかすめるなか、全長50メートルのクルーザーに乗っていた人々は船上から埠頭(ふとう)の方へ退避したという。現場は有名なサン・マルコ広場(Saint Mark's Square)のほど近く。

 けん引していたタグボートは、辛くもクルーズ船をクルーザーから引き離し、船は無事ベネチアの潟湖の外へ出ることができたという。

 ベネチアでは6月2日、大型クルーズ船「MSCオペラ(MSC Opera)」が岸壁に接触して観光船に衝突し、4人が軽傷を負う事故が発生している。(c)AFP