【7月7日 AFP】サッカーポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が、内部告発サイト「フットボール・リークス(Football Leaks)」の背後にいるハッカーへの捜査の一環で、6月上旬にポルトガル警察の事情聴取に応じていたことが、地元メディアの報道で明らかになった。

 国内紙ディアリオ・デ・ノティシアス(Diario de Noticias)の報道によると、ロナウドは代表の一員としてUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2018-19)の決勝を戦っていた時期に、ポルトガルの司法警察から「証人にして被害者」として、「完全な任意」で聴取を受けたという。AFPは警察に詳しい事情を取材したが、回答は得られなかった。

 イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)に所属するロナウドは、ポルトガルのハッカー、ルイ・ピント(Rui Pinto)容疑者の主な標的になってきた一人で、同容疑者によるリークがスペイン税務当局との問題や、米国のキャスリン・マヨーガ(Kathryn Mayorga)さんに対する性的暴行の疑惑につながった。

 ピント容疑者はハンガリーで逮捕され、3月にポルトガルへ送還されている。弁護士は、ピント容疑者が「欧州における極めて重要な内部告発者」だと主張しており、今週には裁判前の身柄拘束が続いていることに対し、組織的な「司法によるハラスメント」だと抗議していた。

 ピント容疑者は、国や同国のサッカークラブ、スポルティング・リスボン(Sporting Lisbon)、投資ファンドのドイエン・スポーツ(Doyen Sports)のシステムに不正にアクセスし、機密文書をインターネットで公開したとみられている。またドイエン・スポーツに対しては、文書を公開しない見返りに金銭を要求した疑いも持たれているが、本人はサッカー界の不正を暴くための行動だったと主張している。

 国内の報道によれば、検察側は捜査の規模を拡大し、ピント容疑者の拘束期限を延長することを目指していた。(c)AFP