【7月5日 AFP】北朝鮮で拘束された後に解放されたオーストラリア人留学生、アレック・シグリー(Alek Sigley)さんは5日、声明を出し、「普通の生活に戻る」意向を示した。ただ拘束時の詳細は明らかにしなかった。

 シグリーさんは、先月23日ごろから消息が分からなくなっていたが、4日午後になって突然中国・北京で元気な姿を見せ、記者団に対し気分は「最高」だと話した。

 その数時間後には、日本人の妻のモリナガ・ユカ(Yuka Morinaga)さんが住む東京へ飛行機で向かった。日本の空港に到着したシグリーさんは、質問には答えなかったものの、満面の笑みを浮かべて見せた。

 シグリーさんの家族の代理人が5日に出した声明によると、ユカさんと再会を果たしたシグリーさんは、今後取材に応じるつもりも、記者会見を開く予定もないとしている。

「ただ皆に自分の無事を知らせ、これまでの1週間、私の身を案じ、家族を支えてくれたことにお礼を言いたい」と、シグリーさんはつづっている。

「私はこれから普通の生活に戻るつもりだが、私の安全と無事を確保するために尽力してくれた皆に、まず公に謝意を伝えたかった」としている。

 声明は、なぜ拘束されたのか、どのような処遇を受けたのか、そしてなぜ解放されたのかには触れていない。さらに「現時点でも、この先も」詳細を語るつもりはないと明言している。

 オーストラリアのピーター・ダットン(Peter Dutton)内相は同日シグリーさんに対し、北朝鮮に戻らないよう警戒を促したという。(c)AFP