【7月3日 AFP】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)は2日、準決勝が行われ、米国はイングランドに2-1で勝利し、3大会連続の決勝進出を決めた。決勝点をマークしたアレックス・モーガン(Alex Morgan)は、終盤にPKを止めチームを救ったGKアリッサ・ネイハー(Alyssa Naeher)を称賛した。

 クリステン・プレス(Christen Press)のゴールで先制した米国は、エレン・ホワイト(Ellen White)に同点弾を許したが、この日30歳の誕生日を迎えたモーガンが30分過ぎにヘディングで今大会の6ゴール目を奪い、勝ち越しに成功した。

 しかし、オープンな展開だった前半を経て迎えた後半は、再び物議を醸すビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)判定が影を落とした。イングランドはホワイトがネットを揺らすも、ブラジル人の主審によるオンフィールドレビューの結果、わずかにオフサイドだったとしてゴールは取り消された。

 イングランドは84分、ベッキー・ソーアーブラン(Becky Sauerbrunn)がペナルティーエリア内でホワイトにわずかに接触したとしてPKを獲得するも、ステフ・ヒュートン(Steph Houghton)のキックは右方向に飛んだネイハーに防がれた。

 その後、ミリー・ブライト(Millie Bright)が2枚目のイエローカードを受け退場になったイングランドは10人での戦いを強いられ、米国がミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)をけがで欠きながらも決勝に駒を進めた。

 モーガンは「きょうの最優秀選手(MVP)はアリッサ・ネイハーであるべきだ。きょうは彼女に助けられた」とコメントした。

 また、米国のジル・エリス(Jill Ellis)監督は、「ミーガンはハムストリングに違和感があり、きょうは出場できなかった」と明かした。「このチームの選手層は本当に厚いと感じている。だから他の選手を起用し、彼女たちは素晴らしい仕事をしてくれたと思う」

 一方のイングランドはこれで直近三つの主要国際大会で準決勝敗退となり、またしても失意の結果に終わった。試合終了のホイッスルが鳴ると、イングランドの選手たちはピッチ上で悔しさをあらわにした。

 イングランドのフィル・ネビル(Phil Neville)監督は英BBCに対し、「サッカーは残酷になり得る。ここまでの道のりは素晴らしかった。PKを獲得した時はベンチに向かって『勝てるぞ』と言ったが、そうはならなかった」と語った。

 8度目の開催となる今回のW杯で通算4回目の優勝を目指す米国は、スウェーデンとオランダの勝者と決勝で対戦する。(c)AFP/Andy SCOTT