【6月26日 AFP】25日に行われた女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)、決勝トーナメント1回戦のオランダ戦に敗れ、ベスト16敗退が決まった日本の高倉麻子(Asako Takakura)監督が、終了間際のPKで敗れるのは「酷」と話しながらも、選手たちにはチームの未来に目を向けるよう促している。

 日本は1-1で迎えた90分に主将の熊谷紗希(Saki Kumagai)がPKを与えると、これをリーケ・マルテンス(Lieke Martens)に決められて1-2で敗戦。序盤に先制されながら、長谷川唯(Yui Hasegawa)のゴールで同点に追いついた後は押し気味に試合を進め、シュートが枠に嫌われる場面も2回あっただけに、日本としては痛恨の敗戦となった。

 高倉監督は試合後「勝てたはずの試合だった。チャンスを多くつくる中で、残念ながらそれを決めきることができなかった」「敗退が決まり、悔しい思いでいっぱい。選手は本当に悔しいと思う」とコメントした。

「今大会はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)があり、他の試合を見ても酷な判定があって、きょうはそれが私たちに来た。判定を受け入れないといけない」

 2011年大会は優勝の歓喜を味わい、前回2015年大会も準優勝に輝いた日本だが、今後はこの失意を乗り越え、1年後に行われる東京五輪に目を向けなくてはならない。2012年のロンドン五輪で銀メダルを獲得している日本は、母国開催の五輪も意識して若手主体のチームで今大会に臨み、オランダ戦の先発メンバーは6人が23歳以下だった。

 主将の熊谷は「今のなでしこは2011年や2015年とは別のチーム。若い選手がたくさんいるし、もっと成長しないといけない」とコメント。高倉監督も「われわれにはまだ改善するところがあるし、1年かけて五輪に向けた準備をしていきたい」と話した。(c)AFP