【6月24日 AFP】トルコの最大都市イスタンブール市長選の再投票が23日行われ、中道左派野党・共和人民党(CHP)のエクレム・イマモール(Ekrem Imamoglu)氏の当選が確実になった。同氏の勝利は、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領率いる与党・公正発展党(AKP)に大きな打撃となる。

 与党AKPの候補ビナリ・ユルドゥルム(Binali Yildirim)元首相は、開票率95%超の時点でイマモール氏が得票率53.69%でリードしている結果を受けて、敗北を認めた。

 選挙当局は、3月の選挙で票集計に不正があったとするエルドアン氏の申し立てを受けて選挙結果を無効とした。初勝利を収めていたイマモール氏は今回の再投票をトルコの民主主義を試すものと位置付けてきた。同氏は「民主主義のための闘い」で人口1500万人の同市を奪還すると誓い再当選に躍起になっていた。

 今年の初めまで知名度の低い区長だったイマモール氏は23日、投票を終えた後「今日、わが国の国民は最良の決断を行う…わが民主主義のために、イスタンブールのために、そしてまた未来のすべての選挙の正当性のためにだ」と明言。勝利演説では「一つの集団や党でなく、イスタンブールとトルコ全体がこの選挙を勝ち抜いた」と述べた。

 エルドアン氏は今回、与党候補の敗北を認めツイッター(Twitter)でイマモール氏に祝辞を贈った。

 映像は、野党の当確を祝福するイマモール氏の支持者たち。23日撮影。(c)AFP/Fulya OZERKAN