【6月21日 AFP】フランスのロマン派画家、ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugene Delacroix)によるオリエンタリズム絵画の傑作「アルジェの女たち(Women of Algiers)」のスケッチ(粗描)が20日、パリで初公開された。

 このスケッチは、仏外交官シャルルエドガール・ドモルネ(Charles-Edgar de Mornay)が1850年に売却した後に行方不明になり、パリの女性収集家の集合住宅で1年半前に発見されたもの。その後は専門家らによる来歴の調査や、エックス線、赤外線による検査が行われていた。

「アルジェの女たち」のスケッチは、ポール・ゴーギャン(Paul Gauguin)、ビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)、ポール・セザンヌ(Paul Cezanne)ら、何世代にもわたる画家たちに影響を与えてきた。

 同作にはパリのルーブル美術館(Louvre Museum)が所蔵する大判のものがあるが、今回公開されたスケッチにもそれと同様、横たわる富裕層の女性と黒人の使用人が描かれている。

 ドモルネはフランスがアルジェリアを占領した直後の1831年、ドラクロワが共に同国を訪れた人物。(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE / Fiachra GIBBONS