【6月18日 AFP】中国では、臓器の強制的な摘出が「長年にわたり同国全土で」行われており、その主な犠牲者になってきたのは「恐らく」気功集団「法輪功(Falun Gong)」のメンバーらだとする報告書を、弁護士らから成る調査組織がこのたびまとめた。

 英首都ロンドンに拠点を置く「中国法廷(China Tribunal)」はこの報告書を、19日に概要がインターネット上で公開されるのに先立って報道関係者向けに公表。「臓器の強制摘出は今なお続いている」と結論付けている。

 調査組織は、「中国における政治犯らからの強制的な臓器摘出は、相当の期間にわたって行われ、相当な数の犠牲者を生んだことは、異論もなく、合理的疑いの余地なく確かだ」としている。

 その上で、「法輪功のメンバーらが臓器提供元の一つとなっており、しかも恐らくは主な提供元となっている」という見方を示している。

 さらに、臓器移植までの「待ち時間が極端に短い」ことや移植手術の回数を証拠として挙げ、「十分な数の『適格なドナー』がいるというのは不可能」と指摘している。

 中国当局は、政治犯からの強制的な臓器摘出の事実があるとの批判を繰り返し否定。政府報道官はこの報告書の公開に先立ち、「英国の人々がうわさによって誤解しないことを願う」との声明を出した。(c)AFP