【6月17日 AFP】保守系の米FOXニュース(Fox News)は16日、2020年米大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が、ジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領およびその他4人もの民主党候補者に有権者の支持率でリードを許しているという全米世論調査結果を報じた。

 今月9~12日に実施されたこの世論調査で、仮に一騎打ちになった場合に誰を支持するかと質問したところバイデン氏と答えた人が49%、トランプ氏と答えた人が39%だった。バーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員とトランプ氏の組み合わせでも、49%と40%というほぼ同じ割合で、トランプ氏が劣勢に立っていることが分かった。

 この調査の誤差(3ポイント)の範囲内ではあるが、エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員、カマラ・ハリス(Kamala Harris)上院議員、現在インディアナ州サウスベンド(South Bend)市長を務めているピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)氏もトランプ氏を1~2ポイント上回っていた。

 民主党を元気づけるニュースの一方、前回2016年の大統領選でトランプ氏が勝利したフロリダ、ペンシルベニア、ウィスコンシンの3州を含む重要州でトランプ氏がバイデン氏に2桁の大幅なリードを許しているという世論調査結果が出たという情報もリークされた。

 トランプ氏本人はABCにそのような世論調査結果は存在しないと述べたが、トランプ陣営は後に世論調査結果が存在すること自体は認めつつ、今年3月の古いデータだとして影響は小さいという態度を示した。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は16日、トランプ陣営がこの世論調査結果のリークに激怒し、関係のあった世論調査会社5社のうち3社との関係を断ったと報じた。関係を断ったうちの1社は、トランプ氏の上級顧問ケリーアン・コンウェー(Kellyanne Conway)氏が以前勤めていた会社だという。

 米CBSニュース(CBS News)と調査会社ユーガブ(YouGov)が先月31日~今月12日に複数の重要州で行った別の世論調査でも、民主党支持者の間でバイデン氏の人気が高く、来年の大統領選でトランプ氏を破る可能性が最も高い候補者であることが分かった。

 2020年11月3日の次回米大統領選までまだ500日以上もある。先週よく見られたツイッター(Twitter)への投稿によると、ここ数十年の米大統領選では、選挙戦のこの時期に遅れをとっていた候補者が最終的には当選している。トランプ氏もそういった候補者の一人だった。

 トランプ氏はフロリダ州オーランド(Orlando)で18日に開く集会で2020年大統領選への立候補を正式表明する予定。(c)AFP/Brian KNOWLTON