【6月14日 Xinhua News】中国有人宇宙プロジェクト弁公室(CMSEO)と国連宇宙部(UNOOSA)はオーストリア・ウィーンで12日、中国が建設する宇宙ステーションで行う実験計画に17カ国から申請された9実験を採用したと発表した。申請は全部で42件あった。中国の宇宙ステーションでの国際協力は新たな段階に進んだ。

 採用された実験計画はドイツやフランス、ロシア、日本、中国など17カ国の政府機関や民間団体など23団体が提案した。分野は宇宙天文学や微小重力流体物理・燃焼科学、地球科学、新技術の応用、宇宙生命科学・バイオテクノロジーなどに及ぶ。

 国連宇宙部のシモネッタ・ディ・ピッポ部長は発表会で、中国政府が国連加盟国に対し宇宙ステーションを開放したことを高く評価。中国の今回の取り組みは有人宇宙飛行での国際協力を効果的に促進し、より多くの国に有人宇宙船技術の研究に参加する機会を与えたと称賛した。

 中国有人宇宙プロジェクト弁公室の郝淳(Hao Chun)主任は、同弁公室が今後、今回採用が決まった団体の実験実施を支援していくとともに、国連宇宙部と緊密に協力し、2度目の募集に向けた準備を進めていく考えを示した。

 中国の宇宙ステーションは2022年頃の完成を見込む。大規模・複合領域の宇宙研究や技術検証、宇宙利用を可能にする独自の優位性を備えるとしている。(c)Xinhua News/AFPBB News