【6月12日 AFP】香港で12日、中国本土への犯罪容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模デモが行われ、参加者が主要道路を占拠するなどして市中心部の機能がまひ状態に陥った。

 若者や学生を中心とするデモ隊は、中国政府が支持する改正案の廃案を訴え、市中心部の政府庁舎を包囲。交通機能は停止した。

 多くが黒い服を着てマスク、ヘルメット、ゴーグルなどを装着したデモの参加者は、機動隊員の数を大幅に上回った。中には道路に持ち込んだバリケードを結び合わせたり、舗装ブロックを取り外す参加者もいた。

 立法会(議会)前では機動隊がデモ隊に対し、放水銃や催涙スプレーなどを使用。また武力行使を警告する看板を掲げた。

 市内の店舗100か所以上はデモに連帯を示すために閉店し、主な学生団体もデモに参加するために授業をボイコットすると表明した。

 デモの参加者数が増え続ける中、立法会は昼前に2回目の審議を「後日に延期する」と発表した。(c)AFP/Helen ROXBURGH