【6月11日 AFP】米大リーグ(MLB)のボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)で3度のワールドシリーズ王者に輝いたデビッド・オーティス(David Ortiz)氏が9日夜、故郷ドミニカ共和国の歓楽街で銃撃されて負傷したと、同国メディアが報じた。その後手術を受け、容体は安定しているという。

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 CNNはドミニカ共和国の国家警察の話として、43歳のオーティス氏がバイクに乗った犯人に背後から銃撃され、「弾丸が胃を貫通した」と報じた。同氏は同国の首都サントドミンゴ近郊の病院に搬送されて手術を受けたとされている。

 一方、スポーツ専門チャンネルESPNでは、元レッドソックスのスター選手であるオーティス氏が手術を終えて容体が安定していると、父親のレオ(Leo Ortiz)さんが地元メディアに語ったと伝えられた。

 レッドソックスはツイッター(Twitter)にコメント文を発表し、「ご家族によると、デビッドは背中の下部すなわち腹部周辺を銃撃されて負傷した」「デビッドはサントドミンゴの病院で治療中であり、手術を受けて回復している」と明かした。

 この銃撃事件では、オーティス氏と一緒にいたドミニカ共和国のテレビ司会者ジョエル・ロペス(Jhoel Lopez)氏を含む他2人も負傷したとESPNで伝えられた。また、狙われていたのが誰であるかは分かっていないという。

 事件を受けてツイッターには野球界からオーティス氏への見舞いのメッセージが投稿されており、レッドソックス時代のチームメートで元投手のペドロ・マルチネス(Pedro Martinez)氏が、「君が危機を脱したと知ってほっとしている。君は強い男だ、良き友よ。声を聞くのが待ちきれない」とつづった。

 さらに、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)の投手ネストル・コルテス・ジュニア(Nestor Cortes Jr.)も、「早く良くなってくれ、ビッグ・パピ(オーティスの愛称)。あなたのために祈っている」と書き込んだ。

 3年前に現役を引退したオーティス氏は、20年間を過ごしたMLBで通算10度オールスター(MLB All-Star Game)に選出。主に指名打者(DH)として通算2408試合に出場し、541本塁打、1768打点をマークした。

 ミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)で6シーズン(1997年から2002年)を過ごした後、レッドソックスに加入して頭角を現したオーティス氏は、2004年シーズンにア・リーグの優勝決定シリーズでMVPに輝くと、レッドソックスの86年ぶりとなるワールドシリーズ制覇に貢献。さらに07年と13年にも同チーム優勝の立役者となった。(c)AFP