【6月10日 AFP】英保守党党首選への立候補を表明しているジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)外相は9日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐり英国とEUが合意した離脱案について、EU側に再度交渉する意向があるとドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相が示唆したと明らかにした。

 7日に保守党党首を辞任したテリーザ・メイ(Theresa May)首相の後継に名乗りを上げている十数人のうちの一人であるハント氏は、先週行われたノルマンディー(Normandy)上陸作戦の開始日「Dデー(D-Day)」の75周年を記念する式典でメルケル氏と話をし、合意案を変更することは可能だとの確信を得たと述べた。

 ハント氏はスカイニューズ(Sky News)に対し、「英国の新首相とあらゆる解決策について検討したいとメルケル氏は述べた」と明かし、「われわれが正しい姿勢で臨めば、欧州各国は合意案について交渉する意志を示すとはっきり確信している」と強調した。

 ハント氏は自身の言及について、EUが交渉の余地はこれ以上ないとの態度を繰り返し表明している法的拘束力のある合意案のことなのか、将来的な関係に関する見直し可能な今後の政治的取り決めのことなのかは明らかにしていない。

 メイ首相が昨年EUと合意に至った離脱協定はこれまで英議会で3度否決され、メイ氏は2度離脱を延期。現在は10月31日が離脱期限となっている。(c)AFP