【6月7日 AFP】南アフリカのクルーガー国立公園(Kruger National Park)で、2歳の男児がヒョウに襲われて死亡した。同国立公園が6日、明らかにした。ヒョウは5日夜、周囲を電気柵で囲われた公園職員居住地区に入り込んで男児を襲ったという。男児は搬送先の病院で死亡が確認された。

 約200万ヘクタールの面積を有するクルーガー国立公園には、哺乳類147種と500種を超える鳥類が生息する。男児が襲われたのは、同国立公園の南境に近い観光客向けキャンプ地、クロコダイルブリッジ(Crocodile Brid)の近く。

 男児を襲ったヒョウはレンジャー隊が追跡して発見し、再び人間を襲うことがないよう射殺した。公園側は今回の襲撃について、ヒョウが人間との接触に慣れすぎて人間を恐れなくなったのではないかとみている。野生動物の行動に変化が起きると、しばしば今回のような不幸な事故につながる恐れがあるという。

 クルーガー国立公園によれば、公園内を仕事と生活の場としている職員やその家族全員が野生動物に襲われる危険にさらされているものの、今回のような例は極めてまれだという。

 南アフリカ国立公園局(South African National Parks)のフンディシレ・ムケテニ(Fundisile Mketeni)局長は、「あらゆる動植物のために種の保存の支援に尽くすわれわれは、日々そうした危険と共に生きているのだ」と語った。(c)AFP