【5月28日 AFP】胃と腸の中にコカインの包み246個を隠し持ち、コロンビアから日本に向かっていた日本人男性(42)が旅客機内で死亡した。同機が緊急着陸したメキシコ北部の当局筋が27日、明らかにした。

【関連記事】漁網にかかったのはコカイン?4億円超に相当か マーシャル諸島

 メキシコ・ソノラ(Sonora)州の検察当局によれば、「ウドー・N」としか身元が分かっていない男性は、コロンビアの首都ボゴタからメキシコ市を経由して東京に向かっていた。乗務員が機内でけいれんを起こしている男性に気付き、同州エルモシージョ(Hermosillo)の空港に緊急着陸許可を要請した。

 検察当局は「航空機が現地時間24日午前2時25分(日本時間同日午後6時25分)に到着後、すぐに救急隊が乗り込み処置を施したが、男性の死亡を確認した」と説明。遺体を解剖した結果、コカインが入った長さ2.5センチの小袋246個が体内から発見された。当局は、死因は薬物の過剰摂取による脳の膨張だったと明らかにした。

 検察によれば、乗客約200人を乗せてメキシコ市から日本に向かっていたアエロメヒコ(Aeromexico)の旅客機は、男性の遺体を降機させ国際規約に基づく手続きを行った後、フライトを再開した。「運び屋」が体内に麻薬を隠し持って運搬する方法は、麻薬密輸組織がよく使う手口だという。(c)AFP